no.11シャドーイング編 ナンシー・ペロシ氏 House Speaker Nancy Pelosi Signing Impeachment Article
こんにちは!本日もリスニング日和ですね!
今回のリスニング日和は、米国議会下院のナンシー・ペロシ議長のスピーチです。トランプ大統領に対する弾劾の手続きの中で行われました。米国の弾劾裁判は下院the Houseが訴追を行って検察の役割を果たし、上院the Senateで裁判が行われます。裁判長は最高裁長官がつとめ、上院議員100人が陪審the juryの役割を果たします。今回は、ペロシ下院議長House Speakerが下院が作成した弾劾訴追決議文impeachment articles(起訴状に相当)を上院に送付する決議に署名する際に行ったスピーチです。署名後、弾劾管理人impeachment managerの下院議員7人(検察官に相当)が上院に決議文を手渡しで提出しました。米国政治の英語の基本となる単語が満載です!
ネイティブ英語の聞き取りを強化するシャドーイング編。<一語一句精密に聞きとる力>を鍛えましょう。単語1つ1つをセパレートして聞きとれるようになったら成長を実感できるはず。
<1回聞いただけで瞬時に理解する力>を鍛えるリプロダクション編はこちら
準備:ヘッドホンをつける。自分の声を録音するレコーダー。 (英文スクリプトと日本語訳は一番最後にあります。必要に応じプリントアウトをして下さい。)
今回は冒頭から3:01までの音声を使用します。
①First Shadowing
英語音声を再生し、スクリプトは見ず、聞こえてきた音をしっかり声を出して正確に発音する。腕試しです。ここではまだ自分の声を録音する必要はありません。
②Transcript Check
英文スクリプトを見ながら英語音声を聞き、内容を確認する。
③Trial Shadowing & Performance Check
英語音声を再生し、スクリプトは見ないで再度シャドーイング。聞こえてきた音をしっかり声を出して正確に発音する。しっかり発音できているか、抜けている音はないか、聞きとれていない箇所はないか、確認するため、自分の声を録音しておき、スクリプトと照らし合わせてチェックする。
④Training Shadowing ここが一番重要!
③で正確に発音できなかった部分を再度練習する。必要ならスクリプトを見ながらシャドーイングして、最終的にスクリプトを見ないでもついていけるまで練習する。自分の声を録音して確認する。
いかがでしたか?ペロシさん、子供を何人も育てた上に米国政界で女性として猛烈な出世をした人。ずっと下院議長やっていたんですがトランプ政権が出来て一度降り、2018年に選挙で勝って下院議長に返り咲きました。老害引退せよという党内の雰囲気を押し切ってです。でも、トランプ大統領を手の平で転がして見せ、“さすが”と再評価されています。で、発音は割と分かりやすい人だと思いますが、文章が分かりやすそうで分かりにくい人なんですよね。主語がどこにあるのか?動詞はどうなってんのか?名詞節や倒置を多用する独特のリズムが通訳泣かせ。でもそのリズムをシャドーイングで楽しんでください。ぐちはこのくらいにして、さあ、仕上げです。
⑤Final Shadowing
仕上げのシャドーイング。英語音声を再生し、スクリプトは見ないでシャドーイングする。録音した自分のパフォーマンスを再生しチェックする。
リスニング日和でリスニング習慣、頑張ってください!
以下、スクリプトと抄訳です。
REP. NANCY PELOSI,HOUSE SPEAKER: As you know on December 18th, the House of Representatives upheld its constitutional duty and voted articles of impeachment against the President of the United States, Donald Trump. He said in the course of the debate that he did not uphold his oath of office, protect and defend the constitution of the United States.
The President takes a special oath, a little different from the congressional oath. With that, he takes an oath that was taken by President George Washington, the patriarch of our country, in front the famous picture we stand here.
So sad, so tragic for our country that the actions taken by the President to undermine our national security, to violate his oath of office and to jeopardize the security of our elections, the integrity of our elections has taken us to this place.
So today, we will make history. When walk down — when the managers walk down the hall, we will cross a threshold in history, delivering articles of impeachment against the President of the United States for abuse of power and obstruction of the House. As we make that history, we are making progress for the American people. Progress in support of our constitution. Progress in honor of the sacrifice and the vision of the Founders. Progress and honor of the sacrifice of the men and women in uniform. And progress for the future of our children. Make it be very clear that this President will be held accountable, that no one is above the law and that no future president should ever entertain the idea that Article I — I mean, excuse me, Article II says that he can do whatever he wants.
And so with that, I will sign the resolution transmitting the articles of impeachment to the Senate which will be delivered by our managers from of whom I’m very proud. When they bring this over, we’ll set in motion a process on the Senate side.
Probably tomorrow, I don’t know their schedule, but it may be as soon as tomorrow. The senators will take an oath of office. They will take a special oath of office to do impartial justice according to the constitution and the laws. Let’s hope that they uphold that oath that they take tomorrow.
ナンシー・ペロシ下院議長:ご存知のように12月18日、議会下院は憲法の責務に従い、合衆国大統領ドナルド・トランプに対する弾劾訴追決議文を採択しました。議論の中で大統領は自分は就任宣誓を守らなかった、合衆国憲法を守り、防御することはなかったと発言しました。
大統領の就任宣誓は議会のものと少し異なります。今、我々の目の前にいる(肖像画がある)我が国の父ジョージ・ワシントン大統領と同じ宣誓を行いました。
大統領の行為が国家安全保障を損ない、選挙の安全性を危機に陥れ、選挙の完全性が取り去られるのは、あまりにも悲しく、国にとっての悲劇です。ゆえに本日、私達は歴史を作ります。弾劾管理人達が大統領の権力乱用と議会妨害の罪に対する弾劾訴追決議文を携え、廊下を進む時、私達は歴史の一線をまたぐのです。 その歴史は、アメリカ国民にとって前進となります。憲法を守る前進、犠牲の名誉と建国者のビジョンにおける前進です。米軍兵士の犠牲の名誉と前進です。そして、我々の子供達の未来への前進です。 大統領に責任を取らせる、何人たりとも法の上に立たせない、そして将来、憲法1条、いえ失礼、憲法2条は何でも自分の好きなようにしてよいという意味だと考える大統領が決して出ぬようにすることを、明確にするのです。
ということで、弾劾訴追決議文を上院へ提出する決議に署名します。私の誇り、弾劾管理人達が決議文を上院へと運びます。これにより上院での弾劾手続きがスタートします。
おそらく明日、上院の日程は分かりませんが早ければ明日、上院議員が宣誓を行います。憲法と法律に則り、公平な裁きを行うという特別の宣誓です。 上院議員達がその宣誓を全うすることを願いましょう。